世はまさに戦国Vtuber時代。
数が追い切れないほどのバーチャルYouTuberたちが新たに誕生していますが、それぞれのVtuberにある一定数のファンがついており、また、ファンからスパチャをもらうということも増えてきているでしょう。
スパチャをするほどのファンなら、「グッズがあったらほしいなぁ…」と思ったことが一度はあるのではないでしょうか。生放送に毎日顔を出すほどのファンなら、グッズを待望しているのではないでしょうか。
でも、グッズをつくるのって難しそうだしお金がかかりそう……。
そう思っているVtuberさんも少なくないはず。
そこで、今回は元手0円で、イラスト1枚あればグッズを作って販売できてしまう方法をご紹介します。(魔法少女ちあさんのグッズ販売でこの方法を知りました。ちあさんのグッズショップはコチラ)
目次
手順1.pixivFACTORYでデザインをする
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pixivの運営している「pixivFACTORY」は、1個からグッズを制作できるサービスです。こちらでグッズを制作し、後述する「BOOTH」で販売することで、元手0円でグッズを制作することができます。
(画像:https://factory.pixiv.net/)
「pixivFACTORY」のURLはコチラ(https://factory.pixiv.net/)です。
トップに出てくる「グッズをつくる」をクリックして、作りたいグッズを選択してください。今回はアクリルキーホルダーを制作する過程をご紹介します。
……といっても、どれも画像を1枚アップロードして少し修正するだけなので、要領は同じです。アップロードすると、次のような画面に切り替わります。
穴の位置と大きさを決めてください。背景を透過にしないと四角くなってしまうので、背景を透過にしましょう。デザインに合わせて形ができあがります。
イラストをどのようにするかというのに悩む時間は必要ですが、画像をアップロードしてからはこんなに簡単に進めることができます。
手順2.ネットショップで販売を選択する
できあがった画面をスクロールすると以下の表示がでてくるので、
ネットショップで販売を選択します。
ここで「注文する」を選択すると、自分で購入することができます。もし自宅から発送するような販売サービスを利用するなら、こちらを選択してください。
手順3.販売方法を選択する(BOOTH)
次に、販売方法を選択します。
今回は、pixivFACTORYと連携している、「BOOTH」というpixivのECサイトサービスを紹介します。
1.元手0円にする場合:オンデマンド販売
元手0円でグッズをつくる場合、「オンデマンド販売」を選択します。
これが何を意味するかというと、「完全受注生産」ということです。
注文のたびに1つずつ作られ、発送されます。
原価が決定しているので、マージン(利益)を決めて販売価格を出しましょう。
ここで注意があります。
「BOOTH」はサービス利用料がありませんが、決済手数料として決済額の3.6%の手数料が発生します。
販売価格ではなく決済額の3.6%なので、送料を含んだ金額の3.6%が手数料になります。
この手数料を下回るマージンを設定することはできないため、注意してください。
商品ひとつあたりの利益=(マージン×97.4%)-(送料×3.6%)になります。
また、この方法には一つ欠点があります。それは価格です。完全受注生産ということは、一つずつ生産するということです。ロット割引が適用されないため、なかなかのお値段になります。
逆に、在庫を持たないため在庫コストはかかりません。
自分の家にグッズを保管しなければならないということがなく、販売から発送まですべてノータッチで0円です。
2.価格を抑える:倉庫へ入荷
元手がかかってしまいますが、原価を抑えるには「倉庫へ入荷」を選択してください。
オンデマンド販売は受注生産でしたが、こちらの方法は、先にグッズを生産し、倉庫に保管してもらうという形式です。
グッズを先に生産するため、お金がかかってしまうのがネックです。
しかし、この方法であればロット割引が適用されるため、値段を抑えることができます。ある程度の個数売れることがわかっている時は、こちらの方法の方が便利です。
アクリルキーホルダーの場合、個数によって値段はこのように変化します。
1個〜9個 @850円(850円〜)
10個〜19個 @630円 (6,300円〜)
20個〜29個 @590円 (11,800円〜)
30個〜39個 @550円 (16,500円〜)
40個〜49個 @510円 (20,400円〜)
50個〜99個 @470円 (23,500円〜)
100個〜199個 @430円 (43,000円〜)
200個〜299個 @410円 (82,000円〜)…
ロット数により、かなり値段が違うことがわかると思います。
オンデマンド販売は1個づつ生産するので、この表だと一番上の850円が原価になります。
倉庫を利用する場合、手数料は商品代金×3.6%+26円です。倉庫発送時の送料にかかる決済手数料が一律26円に定められています。
つまり、
商品ひとつあたりの利益=(マージン×97.4)-26円です。
また、倉庫を使用する際に注するべき点が一つあります。もし、売上個数が倉庫にある在庫の数の20%未満の場合(3か月で計算)、倉庫使用料として1,000円かかります。また、倉庫から売れ残った商品を自宅に発送するには、着払いで頼む必要があります。
つまり、倉庫に在庫をずっと残しておくことはできない(お金がかかる)し、自宅に発送するのにもお金がかかるということです。
※売り切る個数が前提ならこれらの費用は一切かかりません。
倉庫から発送サービスを使う際は、売り切れる数を指定しておいた方が、手間もコストもかかりません。
手順4.ショップの公開・商品の登録
商品を作ったら、ショップを公開しましょう。最初は非公開設定になっているので、公開に変更、さらに、商品を登録しましょう。ショップのヘッダーを変えたり、アイコンを設定したり、自分好みのサイトに作り替えましょう。
手順5.注文が入ったら
注文が入ったら発送とかの処理をしなくちゃいけないんでしょう?
と、思うかもしれませんが、そんなことはありません。
今回紹介した「オンデマンド販売」と「倉庫へ入荷」を使った販売方法であれば、注文が入った後も自動で処理が進んでいきます。
オーナーがすることは、ユーザーからのメッセージに答えるくらいです。
あとは、売れ行きを見守ったり、在庫が切れていたら新しく発注をかけるか考えるとかそういったものです。
発送日時の目安なんかも自動で掲載してくれます。
手順6.売り上げを口座に振り込む
売上をあげるだけでは自分の口座に1円も入りません。
きちんと、自分の口座を登録して振り込む設定をしておきましょう。
なお、振込手数料は以下の通りです。
受取金額の総額が30,000円未満の場合: 200円
受取金額の総額が30,000円以上の場合: 300円
口座を登録する画面はこちらです。BOOTHのショップ管理画面に移動(右上のアイコンから選択)して、売上管理を選択します。
「口座情報を編集」という項目があるので、こちらから口座を登録してください。
5000円以上は自動振り込みになります。それ以下の場合は手動で申請しましょう。
201円以上5,000円未満:本画面に表示される「振込申請」ボタンから申請ください。
5,000円以上:自動振込みとなりますのでそのままお待ちください。
「pixivFACTORY」「BOOTH」のURL
pixivFACTORY→https://factory.pixiv.net/
BOOTH→https://booth.pm/ja
会員登録の必要があります。
おわりに
手順6まで書きましたが、この2つのサービスを使うということさえわかれば、あとは感覚で操作できると思います。
グッズ販売で多額のお金を得るということは難しいと思いますが、ファンとの交流の1つとして、考えて見てはいかがでしょうか。元手0円、イラスト1枚だけあれば始められるので、もしファンの人にお願いされたら、気軽に作ってみるのもひとつの方法だと思います。
スパチャやクラウドファンディングとは違った、新しい形での応援の形として、Vtuberの中で広まってくれればうれしいです。